症状
急に、うちで飼っている犬(アルくん)が前足をびっこ引くようになり、全体的に元気がなくなり、何かがおかしいと感じ動物病院へ。
診断結果
触診
前回しっぽがハゲて病院を訪れたのが約1年半ほど前ぶりの病院でした。
うぃろう老犬なので、老化と病気の違いが分かりにくかったので今回記事にしておきます。似た症状の方がいたら、参考にしてみて下さい。アルくんう~、当時は薄毛だと思ってたけどまさか病気だとは・・・[…]
触診でまっ先に先生が、腫瘍の存在を疑っていました。
しこりが前回なかったのに、大きいしこりが出来ているという事で、レントゲンと血液検査とエコー検査を行いました。
血液検査
血液検査の数値自体は、そこまで心配するような数値は出ていないということ。
赤線の部分の数値が、規定値より高くなっているものの、13歳という年齢を考えるとむしろ良い数字かもしれないと言われました。
レントゲン
問題は、こちらで素人目で見ても明らかな影が見えました。
脾臓の部分に出来ていて、前回触診の際になかったことを先生は覚えていて、レントゲンも前回撮った際は映っていなかったとのこと。
1年半の間で、約6センチほどに成長しているのが、かなり気がかりと言われました。
エコー検査
こちらは主に、悪性だった場合、転移性の高い腫瘍のため、肺や心臓などに転移が見られないかを見るものでした。
幸い、肺がきれいだと言われたので、目立った転移は認められないということでした。
脾臓の腫瘍が厄介な理由
脾臓に腫瘍があることは、まず間違いないと言われたんですが、まだこの時点で事の深刻さを理解していませんでした。
普段おだやかな顔の先生も段々と顔が険しくなっていくにつれて、不安になってきました。
まず、この脾臓という組織に腫瘍が出来た場合、針ですこし組織を取ってそれを病理検査で調べるということが難しいというのが、厄介な理由のひとつです。
血流の流れが強く、細胞を調べるときに出血のリスクが高いので、実施する動物病院は、ほぼないと思った方がいいと言われました。
それが何を意味するかと言うと、良性の腫瘍なのか悪性の腫瘍なのかの判別が付かないという事です。
そうすると何が問題かと言うと、手術をしてみて、その後にその組織を病理検査に出してはじめて良性か悪性か分かるという点です。
脾臓に出来るしこりのうち2/3が悪性腫瘍で、そのうち2/3が血管肉腫という統計もあるようで、数値的にもかなり希望が消えます・・・。
なおかつ、タチが悪いことに、もし悪性だった場合は手術をしても、1年間の生存率は10%未満ということ。
良性の腫瘍だった場合でも、それが破裂するリスクが高まり、急死の原因となりえるということでした。
では、単純に手術をすればいいのか?
というと、13歳の高齢という事もあり、先生もすぐに手術をした方がいいという感じではありませんでした。
手術に耐えられず、そもそもの全身麻酔が原因で死亡することのリスクも高いと言うことでした。
悪性の腫瘍(主に、内臓血管肉腫)だった場合なら、なおさら手術の意味がなくなります。
さすがに先生も、
「これは飼い主さんが決めなければいけない問題で、2~3日中にはお辛いでしょうが、判断してください」
と言われて途方に暮れました。
手術をするかしないかの選択
最初は、少しでも可能性があるなら手術をするべきだと考えていたんですが、結論から言うと手術はしないことに決めました。
この悪性だった場合の経過は、そんなに時間がかからず悪化していく事が予想されましたし、この2,3日悩んでる期間で、すでにアルくんの容態は悪化していた事もあり覚悟が固まりました。
出来るだけ長く生きて欲しいのは当然そう思いますが、認めたくはないですが、悪性の腫瘍で余命も残り少ないとしたら、犬にとって一番楽なのはどういう死に方なんだろう?というのを1番に考えて、結論を出しました。
安楽死という選択だけは、絶対に出来なかったので、最後まできちんと看取ってやろうと決めました。
料金
診察中は、頭がパニックになっているのでなんとも思わなかったんですが、やはり検査が多くなるとお会計もなかなかしました。
レントゲン+エコー+血液検査+薬 で25520円でした。
後日、この薬が切れたため薬だけもらいに行ってきた際の会計がこちらです。
ちなみに、手術をする選択をした場合の料金は、約20万円ということでした。
さらに手術をして、脾臓の腫瘍を摘出したあと病理解剖で悪性と判明した場合に、延命処置として化学療法を行うと、さらに高額な料金がかかるようでした。
お金だけで決めるような話ではないですが、現実問題として知っておいた方がいいかと思いますので、参考にしてみてください。
まとめ
犬を飼う人にとって、愛犬との別れはいつかは訪れるものですが、この脾臓の腫瘍の厄介さには絶望を覚えました。
ただ、長くつれそった愛犬と、最後の時までただ一緒にいれる時間を長く作ろう、と決意してから生活は一変しました。
13年間という長い間、ただの1度も裏切ることなく、そして信頼し、一緒にいてくれたことに感謝し、1日1日を大切に過ごすことで、最後の時を迎えた時に後悔しないようにだけはしたいと思いました。
同じような境遇の方の気持ちは痛いほど分かります。
どうか1日1日を大切に愛犬との時間を過ごし、お別れまでの時間があるというのも、交通事故などに比べればまだ気持ちの整理を付ける時間があると、ポジティブにとらえて前向きに過ごすのが、飼い主としての最後の務めかな、と思います。
同じような診断を受けた方のワンちゃんが、良性であることをお祈りして。
うぃろう(@sablog1104)でした。
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