この記事が書けるまで、時間がかかりましたが、同じ境遇の方に向けて、覚悟の仕方、後悔のない過ごし方など自分なりにまとめてみます。
現状で、悲しいことに変わりはありませんが、後悔はゼロとは言わないまでも、かなり少ないと言えると思うので、ペットロスの対策も含めてお話しようと思います。
はじめに
死期の近い状態の写真、動画などを載せていますので、閲覧に際して不快に思われる方などいるかと思いますので、はじめにお断りしておきます。
自分でも飼い犬の死期の近いものを載せるのは、正直気持ちの良いものではありません。
むしろ、本当は書きたくないです。
しかし、現実を知ることで、別れが近づいてもなるべく冷静に対応でき、また、ペットロスにならないためにも必要かと思います。
ワンちゃんのためにも、飼い主さんのためにもなる記事になるよう心を込めて書きました。
ご理解のほど、よろしくお願いします。
ペットロス対策
生活の中での優先度を上げる
まずはこれに尽きます。
ブログなどでペットロスの記事を見ると、たいていの場合亡くなった後の順番で記事が置いてありますが、ペットロスに関しては亡くなる前の行動が1番大事だと感じました。
ですので、1番最初にペットロスについて書いておきます。
自分たちには時間がまだありますが、死期の近い愛犬には、もう時間がありません。
仕事以外で自分が持てる時間のほとんどを愛犬に注ぐ位で良いと思います。
これによって今後のペットロスの具合にかなり影響するように思いました。
自分は愛犬の病気が発覚して以来、仕事以外の時間はほとんどアルくんと一緒に寄り添い、話しかけ、撫でる、そのための時間に全てを使いました。
うぃろうあまり体験はしたくない事ですが、同じような経験で戸惑っている方のためになればと思い、記事にしようと思います。アルくんなにかいつもと様子が違う・・・。[…]
ブログ、youtube、ツイッター、読書、などを全て遮断しました。
調子がかなり悪く危なく感じた時には、仕事も折り合いをつけて早退、休み、などにして徹底的にやれることをしました。
ここに関して、職場などでは理解が得にくい環境の方も多いかと思います。
犬の場合、平均で12年~15年ほど生きるとすると、はっきり言って中学生位の子供を亡くしたショックと同等と言っても過言ではないと思います。
職場で、中学生の子供を亡くして仕事を休む人に後ろ指を指す人はいるでしょうか?
まずいないと思います。
ですので、周りの理解を得ていようと得ていまいと、大切な家族を看取るのは大切な事ですし、それこそペットロスで仕事も出来ないようになっては、本末転倒になってしまうので、そういう意味でも優先順位を変える事は、なんら悪いことでもなんでもないと思います。
それによって著しく評価を下げられるような職場であるなら、こちらから願い下げ、位の気概で良いと思います。
まずは、後悔しない行動を取る、と覚悟を持つことがペットロスに関しては重要になると思います。
覚悟を決めて愛犬が生きているうちに後悔を減らす
奇跡的な回復を待って希望を持つのは悪いことではないですが、やはりその日は必ず来るという覚悟が必要かなと思います。
むしろ、もうあまり長くないだろうと腹をくくって、愛犬が生きている時間を大切に大切に1日1日を過ごす。
そして、今まで一緒にいてくれた愛犬に対して心からのありがとうをお返しするような時間に変えることで、自分は精いっぱい愛犬に対して接したという事実が必ず残ります。
やり残したことがないかどうか、叶えてあげられるものは叶えてあげると良いでしょう。
とにかく後悔を減らすには、「生きているうち」しか出来ないという事を頭に入れておきましょう。
できる事はそばにいて話しかけること
もうこれしかないと感じました。
最期まで残るのは聴覚ということもあり、愛犬を安心させてあげられるのは飼い主さんの声だと思います。
話しかけると落ち着いた様子になることが多かったので、必ず届いているはずです。
犬の最期に起きる特徴的なもの
ここからは、具体的に最期の時に向けて起こる体調や体の変化について体験を基に書いていきます。
病気の種類やワンちゃんによって、変わってくることもあると思います。
実際に起きた変化と一般的に言われている事と一致する事が多かったので、時間的にどの程度猶予があるのか?
などの目安にはなるかもしれません。
ドライに感じるかもしれませんが、これを知っておく事で、ある程度さまざまな予定が立てられるので気持ちを落ち着ける意味でも重要かと思います。
起きた変化の時系列順に書いていきます。
アルくんが亡くなったのが2020年3月31日で、脾臓の腫瘍が見つかったのが、3月6日です。
変化と日付を書いておきます。
【2月位から】寝ている時間が長くなる
もうほとんどの時間寝るようになっていました。
病気の発覚する前の1年ほど前から、すでに睡眠時間がかなり長くなっていましたが、特に2月あたりからの睡眠時間はさらに長くなっていました。
病気とは別に、すでに老衰も進んでいたように思います。
目は白内障、耳は遠くなり、足腰もかなり弱ってきていました。
【3月7日】出来ない事が急に増えてくる
この日大好きなおもちゃ遊びをしましたが、これが最後になってしまいました。
おしっこは、この後3回位は自力で立ってしましたが、その後は寝たままするようになっていきました。
うんちは、もうこの時すでに踏ん張って立ってするのが困難になっていました。
固形のドッグフードを食べたのも、この日を境に難しくなり、やわらかいドッグフードに切り替えました。
【3月8日】同じ場所をぐるぐる回る
これはいわゆる「ボケ」の症状で、軽い脳梗塞も出ているのではないかというお医者さんの見立てでした。
真っ直ぐ進んで、付きあたると無理やり前に進もうとし、少し方向転換すると、また直進して・・・の繰り返しをする事が増えてきました。
立てなくなったりすると、クンクン言い始め、態勢を変えてやると、再び同じことを始める感じでした。
ただ、この症状には波があって、日によっては症状が出ない日もありマチマチでした。
【3月9日】痙攣が起きる
後になって振り返ってみると、この日の痙攣が1番ひどかったです。
5分程度でおさまりましたが、足は突っ張り、体はのけぞるようにして、もうダメかと思うほどひどかったです。
痙攣が起きている最中は、こちらから見るとすごく苦しそうに見えるんですが、犬の方は意識がない場合が多く、逆に苦しんでいないそうです。
痙攣がおさまるとワンちゃんは急に不安になるので、優しく声をかけてあげます。
動物病院からは、ダイアップという不安を抑える薬で、痙攣後に肛門から入れる座薬を入れるように言われていました。
【3月14日】ご飯を食べれなくなる
固いドックフードが食べれなくなっていたので、やわらかいタイプに変えていたんですが、ついにそれさえ食べなくなりました。
口の前に持っていくと、そっぽを向いてしまう感じでした。
この行動が始まったら、いよいよ犬は本能的に死へ向かって準備を始めたサインと言われています。
ここで、病院に行き点滴などで栄養を補給することも出来ますが、犬本人の体が楽なのか?つらいのか?を考えた場合、自然の本能にまかせた方が苦しまずにすむとお医者さんは言っていました。
しかし、水だけはしっかり飲んでいました。
【3月15日】トイレが出来なくなりおむつに
もうこの頃から、まともに立っておしっこやうんちをする事は全く出来なくなりました。
また、食が細くなっているので、おしっこは2日に1度程度、うんちは4日に1度程度になってきました。
寝返りなど打った時に、おむつがずれる事が多かったので、周りにペットシーツを敷き詰めるようになりました。
【3月19日】奇跡的に回復し、散歩に行く
これはかなり例外的な感じがします。
立つ事すら難しい状態で、帰った時に妙に顔が元気に見えて、お座りをして待っていたので、少し気分が変わるかと思い外に出してみると、しっかり歩いて散歩が出来ました。
散歩時に、うんちもおしっこもしっかり自分の足で立って出来ました。
今思うと、自分のために最後にがんばってくれたような気がしてなりません。
これが最後の散歩となりました。
このまま回復して元に戻るんじゃないか、と本気で思ってしまうほどの回復ぶりでしたが、2日もしないうちに希望は打ち砕かれてしまいました。
【3月20日】消化が出来ないので、よく吐くようになる
もう水しか飲んでいないので、黄色い胃液だけを吐くようになってきました。
この頃から目に力がなくなり、見るからに元気がなくなってきました。
死期が本当に近くなると出る症状
【3月21日】水を飲まない
ご飯を食べなくなった時と同様、そっぽを向いて水を飲むのを嫌いました。
遂にこの時が来てしまったのか・・・と愕然としました。
動物が水を飲まないというのは、もうそう遠くない期間での死を意味します。
しかし、動物はちゃんと死への準備を始めている、という事を知って自分も強くならなければ、と気を強く持つようにしました。
【3月26日】隠れたがる
毛布などにくるまって、全く顔も出さずに隠れるようなしぐさをする事が増えました。
これも最期に取る行動としては割りとあるようで、甘えたりする行動がこの日からなくなりました。
【3月28日】肛門がゆるみ垂れ流しになる
うんちもしばらくしていなかったが、急に肛門がゆるんでねっとりとした黒い下痢が出始めました。
この匂いがものすごく強烈で、「死の匂い」と言われるそうで、確かに死を感じずにはいられない、そういう特徴的な匂いでした。
松ヤニを焦がしたような匂いと例えられるようですが、それよりもっと強烈だなという印象でした。
【3月30日】体温が下がる
これはすぐに分かりました。
抱き上げようとした時に、いつもとは明らかに体温が下がっていて、体に力も入っていない感じでぶらぶらしていました。
体温が下がるというのも、いよいよ体の機能が停止しようとしているサインとなるため、覚悟を決める時です。
この日から意識自体がもうろうとしていて、目の力もなくなってきました。
【3月31日】痙攣の間隔が短くなり、時間が長くなる
朝の9時位から弱めの痙攣が20分位が何度か起き、尿と便の両方に血が混じっていました。
内臓血管肉腫が疑われている状態の中、この血が混ざっている状態は相当危険なサインだったはずなのに・・・。
これが最期のアルくんとのお別れとなってしまいました。
「お留守番ね」
と言って仕事に出て最期に看取れなかったのが、心残りです。
【3月31日 午後8時】旅立つ
妻から仕事中に電話をもらい、アルくんが亡くなった事を知りました。
仕事に行ったせいで、妻には一番つらいところを押しつける形になってしまって申し訳なかったです。
仕事中は、気丈にふるまい残りの3時間半ほどの仕事時間の記憶はあまりありません。
家路に帰る途中も、なにか現実味がなく、悲しいとかそういう気持ちすら沸いていなかったのを覚えています。
家に帰って、タオルのかけられたアルくんを1時間以上見ることが出来ませんでした。
現実を見たくなかったんだと思います。
「お留守番ありがとう、ただいま。」
タオルをめくると、冷たくなったアルくんが横たわっていましたが、顔はおだやかで苦しんだような形跡はなく安心しました。
仕事帰りに脱いだTシャツが大好きだったアルくんに、Tシャツを羽織ってやりました。
大好きだったおもちゃも一緒です。
泣いても泣いても涙があふれてきて止まりませんでした。
この記事を書いている現在(亡くなって12日)でも、記事を書くことが辛い状態ではあります。
しかし、悲しみにくれている時間はあまりなく、愛犬の死後には飼い主としてやる事が残っています。
愛犬の死後にすべきこと5つ
死後硬直の前に態勢を変える
これは間に合わなかったので、出来なかったのですが、棺桶などをすでに用意されている方など態勢を整える必要があります。
一般的には、死後約2~3時間から始まるので、それ以内で行うのが良いでしょう。
アルくんは、用意しておいた段ボールにすっぽり収まったので、何もしていません。
また、死後12時間位すると、今度は硬直が解けてくるので、口や肛門に脱脂綿などを詰めておかないと体液が漏れ出る場合があるので、詰めておいた方が良いです。
ペット用の棺(ひつぎ)に関しては、色々探しましたが、はっきり言ってペットの死を利用したぼったくり商品が多すぎます。
そういう商品を買うくらいなら、段ボールで十分だと思いアルくんはアマゾン段ボールに寝かせました。
別にケチっている訳ではなく、無駄なものにお金をかけたくなかっただけです。
弔いとして体をきれいにして清める
仕事から帰った後に、1度風呂に入れて全身をきれいにしようかとも考えていたんですが、きっちり水気をなくさないと腐敗がすすむ原因となるようだったので、ウェットティッシュなどで全身をきれいにしました。最期にしてやれることなので、ていねいにひとつひとつやっていきました。
ドライアイスの確保
次に考えるべきは、遺体の保存です。
顔が広い愛犬だった場合など、家で保存しておいて会いに来てもらうこともあるでしょう。
そうなった場合、施設など利用しない場合は、密閉した袋で冷蔵庫保存とかでない限り、ドライアイスの利用で1週間ほどというのが一般的になるかと思いました。
重点的に、頭の回り、腹周りの内臓を冷やす事が大事で、そのあたりは腐敗が早いです。
ドライアイスを手に入れるために、色々回りましたが大型スーパーが手にいれやすいかと思います。
近所のスーパーで事情を説明して多めに欲しいと伝えたところ、最初は若い人に断られたんですが、高齢の方が後ろから出てきて、大きい塊ごともってけあんちゃん、と言う感じで粋なおじぃさんによって大量のドライアイスを手に入れることが出来ました。
悲しい出来事の中、こういう粋な人の優しさには本当に助かりました。
落ち着いたら必ずお礼に行こうと思っています。
どうしても周りにない場合は、困った時のアマゾンでどうにかなります。
火葬の依頼先の選択
これが非常に厄介でした。
どの業者を信用していいものなのか、悪徳業者が多いのは間違いないようですが、しっかり信用がおける業者もあるとは思います。
ただ、その選定に時間をかけて、さらにはずした場合は、恐らく料金上乗せの交渉で不快な思いをしたり・・・と弔いの気持ちどころではなくなるな、と思い、自治体を選びました。
火葬にも立ち会えませんし、遺骨も拾えません。
ここには、自分は全くこだわりがなかったため、業者の必要性がなかったのかもしれません。
火葬の立ち会いと遺骨にこだわらない場合は、料金は非常に安くなります。
管轄が、清掃局になるので対応などのデリカシーは期待しない方がいいです。
自分らしく弔いたいという想いが強かったので、棺と火葬にお金はかかっていませんが、その分、花をたくさん買ってきて見送ろうと考えました。
1本づつ、ありがとうの想いを込めながら大好きだったおもちゃたちと一緒に入れてやりました。
これでもう本当にお別れになるんだという実感がわいてきました。
最後の夜は、段ボールの隣りで寝ました。
少しでもいいから、まだ一緒にいたい、という想いを断ち切って、翌日に自治体に引き取りをお願いしました。
何日も家に置いておくと、お別れがもっとつらくなりそうだったからです。
業者依頼にした場合よりはっきり言って金銭的にはかかりましたが、自分らしく弔って自分で見送った感覚がとても強く残ったので、業者依頼せずに良かったと強く感じています。
これは業者への依頼を否定しているつもりは、ありませんのでそこは誤解しないようにして下さい。
自治体へ死亡届を出す
犬の場合のみ、この死亡届の提出が義務づけられています。
死後30日以内という期限があるので、全てが落ち着いてからでもいいかと思います。
まとめ
飼っている愛犬が死んでしまう、なんて普段は誰も考えません。
しかし、確実にその時は誰の身にも起きます。
愛犬が老犬になってきて、ある程度の流れを想定しておくことは飼い主さんのメンタル的にも大事なことだと思います。
この記事を書くことは、自分にとってはとても辛い作業ではありましたが、同じような境遇の方などのお力添えになればうれしくおもいます。
13年間という長い間、一緒にいてくれたアルくんには、ありがとうの気持ちで今もいっぱいです。
天国でたくさん走り回っておいで
元気でな
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